父親として子育てを親に頼りたくないという気持ち


━━木型屋さんを辞めてから、今の会社に入るまでにはどれくらいの期間があったんですか?
志村:すぐです。社長が、木型屋で働きながら、次の仕事を探した方がいいと言ってくれて。

━━本当に粋な社長さんですね。では、改めて現在の仕事について教えて下さい。
志村:今いるのは村山ギソーという会社なんですけど、船の艤装をする会社ですね。具体的には、作った家具を船に取り付けたりする仕事です。忙しい時は内装なんかも手伝っています。

━━いろいろな道を巡り巡って、函館という街で家具の仕事に辿り着いたと思うんですが、今の仕事は充実していますか?
志村:そうですね。正直、自分がやりたい家具とは違うも部分もあるんですけど、学べる部分もすごくたくさんあって。なので、やりがいは感じてますね。

━━今思っている自分の作りたい家具というのはどういったものですか?
志村:今の家具って、合板と無垢材で作られたものが多いんですよね。表面がコーティングされた〝作られた木〟というか。そうじゃなくて、ちゃんとした木で家具を作りたいなと思っています。

━━将来的には、既製品ではなく、そういったオリジナルの家具を作りたいと。
志村:そうですね。そっちの方をやりたいなとは思ってるんですけど。



━━仕事としては、独立したい意識があるとのことですが、生活面で今後のヴィジョンなどはありますか?
志村:うーん、そうですね。嫁も働いてるんですけど、一緒に子育てを頑張っていきたいって想いはありますね。子育てを嫁だけに任せないで、一緒にやっていきたいなと。

━━今は仕事も忙しい中で、家では父親としてどんなことをしていますか?
志村:お風呂入れたり、ごはん食べさせたり、嫁がいないときは一日中一緒にいますね。疲れてる時なんかは、正直つらいなと思うこともあるんですけど、親とかには相談しないようにしています。心配させたくないし、自分で考えてやっていきたいなって思うので。

━━地元で子育てをしている人からは、「親が近くにいるから助かる」とか「忙しい時は預かってもらう」という声を聞きますが、そういった気持ちはないですか?
志村:自分はそれがすごく嫌で、親ってのはいつも手伝ってくれるんじゃなくて、本当に自分が辛くて、どうしてもこれはお願いしないと無理だって時に助けてくれればいいと思ってて。親だからといって何でも手伝ってもらうというのは、自分はすごく嫌なんですよね。自分も親として、そうありたいと思っています。
やれば絶対できると思うんですよ。今までもそうやってきたので。部活じゃないですけど、結局やればできるという気持ちは強いですね。

━━今の話を聞いて、僕もひとりの父親として背筋が伸びました。
志村:追い込まれた時なんか、やってみると意外とできちゃうことが多いような気がします。

━━ちなみにお子さんとは、普段どんなことをして遊んでますか?
志村:ままごととか、シルバニアファミリーとかですね(笑)。公園行ったり、ドライブに行ったりもしますけど、子どもが一番好きなのはお医者さんごっこです(笑)。
そういう遊びって、こっちは疲れちゃうんですけど、楽しくもあって。あと、自分で「今がんばってるな」とかも思っちゃいますね(笑)。

━━子どもがいてよかったなぁと思うのはどんな時ですか?
志村:日々…。いや、日々じゃないな(笑)。ひとりにさせてくれって思う時もあるんですけど、上の子は3歳になって良くしゃべるようになったので、ふとした時に言ってくれることとかが嬉しかったりします。正直、メロメロですね(笑)。

━━札幌に4年住んでいて、今は函館に戻ってきて、札幌にはあったけど函館にはないなと思うモノやコトはありますか?
志村:函館には子どもと遊びに行くところが少ないかなとは思いますね。札幌の方が遊びに行けるところが多いかなぁと。大きい公園とかもあるし。

━━反対に札幌にはなかったけど、函館にはあると思うモノやコト、函館ならではだなって部分はありますか?
志村:ゆるい雰囲気ですかね。やっぱり札幌はもっと時間の流れとかが早い感じがしました。

━━そういった部分を含め、函館に帰ってきて良かったなと思いますか?
志村:思います。当分、というか一生ここで暮らしていこうと思ってます。家も買っちゃったし(笑)。

━━お子さんの話がありましたが、将来、自分の子から「函館を出たい」という相談を受けたら何と答えるでしょう?
志村:「行ってこい」って言うと思います。外の世界を見たり、違う環境でもまれるのは良い経験だと思うので。

━━その言葉の裏側には、いろんな経験をしてほしいという気持ちの他に、いずれは帰ってきてほしいという気持ちも含まれていますか?
志村:正直ありますね(笑)。ずっと離れてるのは寂しいので、いずれは戻ってきてほしいです(笑)。










とり藤

「中道にある焼き鳥屋さんです。おばちゃんがひとりでやってて、カウンターに座ると身体中が煙臭くなるような店なんですけど、豚串が最高です!」

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